こんにちは!今回は、恋愛映画の中でも「共感度が高すぎる」と話題になった作品、『愛がなんだ』をレビュー形式でご紹介します。
この映画、ただのラブストーリーではありません。
恋することの“しんどさ”や“報われなさ”を、容赦なく、だけど丁寧に描いています。
「自分を犠牲にしてまで誰かを好きでいられる?」
「“好き”って、どこまでが愛で、どこからが依存?」
観終わったあとに、そんな問いが静かに残る作品です。
映画『愛がなんだ』基本情報
- 公開年:2019年4月19日
- 監督:今泉力哉
- 原作:角田光代『愛がなんだ』(角川文庫)
- 脚本:澤井香織
- 上映時間:123分
- ジャンル:恋愛・ヒューマンドラマ
- 配給:エレファントハウス
あらすじ(ネタバレなし)
主人公・テルコ(岸井ゆきの)は、28歳の会社員。ある日出会ったマモル(成田凌)に一目惚れして以来、仕事も日常もすべて彼中心の生活に変わっていく。
夜中に呼び出されればすぐ駆けつけ、誕生日に一人でも寂しさを飲み込む。
でも、マモルはテルコを恋人とは言わない。彼女の想いは一方通行。
それでもテルコは「彼が好き」ただその気持ちだけで突き進む――。
キャスト紹介|リアルな感情が胸を打つ
- 岸井ゆきの(山田テルコ役)
恋に突き動かされ、自分を犠牲にしてでも尽くしてしまう女性。演技が自然すぎて「この人、本当にテルコなんじゃ?」と思ってしまうほど。 - 成田凌(田中マモル役)
無責任なのにどこか魅力的。女性を振り回す“モテるダメ男”を絶妙に演じています。嫌いになりきれないのが悔しい…。 - 深川麻衣(葉子役)・若葉竜也(ナカハラ役)
複雑な感情を抱えるサブキャラクターも魅力的。彼らの存在が“テルコの世界”をより深くリアルにしています。
【レビュー】「わかる…でもつらい」恋愛の本質を突く
この映画は、恋愛の“キラキラした部分”よりも、泥臭くて報われない感情に焦点を当てています。
📌 共感と痛みが同時に来る
「わかる…私もこうだったかも」と感じる一方で、「それ、もうやめたほうがいいよ」と叫びたくなるジレンマ。
観ているこちらが、まるでテルコの友達になったような気分になります。
📌 愛なのか、執着なのか
「“好き”って何だろう」と、観終わったあとに真剣に考えさせられます。
“尽くす=愛”ではないし、“想いが強ければ叶う”わけでもない。
だけど、テルコの気持ちを「間違ってる」と簡単には言えないのです。
📌 静かで強い演出
派手な演出やBGMではなく、日常の空気や沈黙が感情を語るような作り。今泉監督らしい、静かでじわじわくる作品です。
SNSでの評判・口コミ
- 「岸井ゆきのの演技力がえぐい」
- 「過去の恋を思い出して泣いた…」
- 「恋に溺れる姿が痛いほどリアル」
一方で、
- 「共感できなかった」「観ててつらい」という声も。
恋愛の形が人それぞれであることを痛感させられる作品です。
こんな人におすすめ
- 片想いのしんどさを知っている人
- 恋愛映画でも“リアル重視”な作品が好きな人
- 「尽くしすぎて後悔した恋」がある人
- 今泉力哉監督作品のファン
まとめ|「それでも、好きだった」…その気持ちが心を締めつける
『愛がなんだ』は、感動や胸キュンとは少し違う、**“心の奥にずっと残る映画”**です。
恋をすると、どうしても自分を見失ってしまうことがある。
それがたとえ報われなくても、忘れられなくても、その瞬間の“好き”は本物だった。
そんな恋の記憶が、観る人の胸をそっと揺らします。
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