【映画レビュー】『FROZEN(フローズン)』──リフトに取り残された若者3人の極限スリラー。これは、ただの寒さじゃない

SF

こんにちは!今回は、スキー場のリフトに置き去りにされた若者たちが、
凍える闇と孤独、恐怖に晒されながら生き残りをかけて奮闘するサバイバルスリラー
『FROZEN(フローズン)』(2010年)をご紹介します。


🎿映画『FROZEN(フローズン)』基本情報

項目内容
タイトルFROZEN(邦題:フローズン)
公開年2010年
監督・脚本アダム・グリーン
主演ショーン・アシュモア、エマ・ベル、ケヴィン・ゼガーズ
ジャンルサバイバル、スリラー、ホラー
上映時間約93分

❄️あらすじ(ネタバレなし)

週末にスキー旅行を楽しんでいた若者3人。
日没前にもう1本滑りたいと係員に無理を言い、リフトに乗り込んだ彼らだが――
まさかの運転停止。しかも、スキー場は今夜でクローズ。

人気のない山中、数十メートル上空のリフトに取り残された彼らは、
吹き荒れる冷風とマイナスの気温、飢えと恐怖に晒されながら、生き延びるための選択を迫られる。

極限の状況で試されるのは、友情・判断力・そして“生きたい”という本能。


🎬レビュー|低予算ながら“体感的”に怖い、心理密室スリラーの傑作

🎢「ただ吊られてるだけ」で、なぜこんなに怖い?

舞台はほぼ全編がリフトの上。それだけなのに、恐ろしくスリリング。
動けない、逃げられない、誰にも気づかれない、寒い──すべてが観る者をじわじわと締め付けます。

派手な演出やジャンプスケアはないのに、“自分がその場にいたら…”と想像してしまうリアルな恐怖
まるで観客自身が凍りつくような、心理的なホラーです。


🧠「助かるかもしれない」からの絶望感がすごい

映画は序盤から「これは本当にありえそう」と思わせる展開が続きます。
・人の勘違いで取り残される
・携帯も圏外
・日曜の夜、次の営業は金曜

こうした設定があまりに現実的で、一歩間違えば自分も…と身につまされる怖さがあります。

そこに加えて、「寒さ」「怪我」「野生動物」といったサバイバルホラーの三重苦が襲いかかり、
脱出のたびに希望と絶望を行き来する構成は見事。


👥登場人物の“心理の崩壊”がリアル

最初は冷静だった登場人物も、時間とともにどんどん壊れていきます。
震え、泣き、怒鳴り、パニックになる様子は、演技というより本当にあったかのようなリアリティ。

特に中盤以降のある決断のシーンは、観ていて心がギュッと掴まれるような切なさと恐怖が混在。
「自分ならどうするか」と何度も考えさせられます。


⭐映画の評価・見どころ

項目スコア(5点満点)
恐怖・スリル★★★★☆
サバイバル描写★★★★★
臨場感・リアリティ★★★★★
感情の揺さぶり★★★★☆
エンタメ性★★★☆☆

👥こんな人におすすめ!

  • 派手ではなくリアル系のスリラー・サバイバル映画を観たい人
  • 閉所や孤立、極寒がテーマの緊張感ある映画が好きな人
  • 『127時間』や『バーニング・オーシャン』『ザ・グレイ』が好きな人
  • ハリウッドの低予算サバイバル系の傑作を掘り出したい人

📡配信情報(2025年5月現在)

『FROZEN(フローズン)』は以下の動画配信サービスで視聴可能:

  • Amazon Prime Video
  • U-NEXT
  • Google Play
  • Apple TV
    ※配信状況は変更されることがあります。

📝まとめ|静かな絶望、静かな希望。サバイバル映画の隠れた名作

『FROZEN』は、特別な大災害やモンスターが出てくるわけではありません。
けれど、“現実に起こりうる最悪”を徹底的に描いたシンプルで強烈なサバイバルスリラーです。

派手なアクションやCGより、静かでじわじわ迫る恐怖や、極限状態での人間の心理描写を観たい人にはぴったり。
視点がほとんど固定された「リフト上」だけで、ここまで濃厚な体験を描けるのは本作ならでは。

冬山に行く予定がある人は、鑑賞後、ちょっと怖くなるかもしれません……!


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